NC旋盤という工作機械は、コンピューターで数値を制御して金属を削る仕組みになっています。
プログラムを一度入力すれば、自動で同じ形の部品をいくつも作れるのが強み。
しかし、そのプログラムを組むには人間の経験が必要不可欠です。
まずは図面を読み込んで、削る順番を決めます。
外側から削るのか、それとも内側に穴をあけるのが先か。この手順の選択ひとつで、仕上がりの美しさや加工にかかる時間が大きく変わります。
削る順番を決めたら、次は刃物の移動速度や、金属を回転させるスピードの計算。
アルミニウムとステンレス鋼では、硬さも性質もまったく違います。アルミニウムは柔らかくて削りやすい反面、熱で変形しやすい特徴があります。
逆にステンレス鋼は硬くて粘り気があるため、刃物が傷みやすいのが厄介なところ。
それぞれの金属に合わせて、最適な回転数や削る深さを数値化していく作業です。
「この材質なら、1分間にこれくらい回転させて、この速度で刃物を動かそう」
職人はそんな計算を頭の中で瞬時に行い、コードと呼ばれる専用の命令文に変換。
できあがったプログラムを機械に読み込ませ、最初の1個を試作します。試作品の寸法を測定し、狙い通りの形になっているかを確認。
1/100mm単位のズレも見逃さず、プログラムの数値を微調整して完成度を高めます。こうして完璧なプログラムができあがれば、あとは機械が正確に動いてくれます。
200個や300個といった量産品でも、すべて同じ品質でスピーディーに仕上がる。
職人の知識と機械の正確さが組み合わさるからこそ、高品質な部品が生まれます。
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